地元の看板レ-サー、赤岩善生が貫禄の走りを披露する
新田雄史、須藤博倫ら百戦錬磨の強豪が立ち塞がる
新エンジンになって約3カ月が経過し、そろそろ相場も固まってきた。期末の勝負駆けもいよいよ正念場を迎える。エンジンはもちろん、ボーダーライン上の選手をしっかり見極め、舟券作戦を組み立てたい。 当地の看板レーサーを自他共に認める赤岩善生がV争いをリードする。今年はSGボートレースダービー出場を逃すなど、優勝もゼロ。実力を考えれば物足りない現状だ。しかし、通算26度の優勝を誇る蒲郡水面なら話は別。調整のノウハウは知り尽くしているだけに、エンジン、ペラを確実に自分色に仕上げてくる。意外にも蒲郡の優勝は2021年9月以来、遠ざかっている。コース取りからシビアに立ち回り、存在感の違いを見せつける。 新田雄史にもチャンスは十分。衝撃的だったのが6月の当地GⅠ周年だ。エース機とタッグを組んで圧倒的なパワーを誇り、3戦2勝、2着1本と、優勝の期待が大きく膨らんだが…。エンジンが出過ぎた影響か、4走目に痛恨のフライングに散った。それだけに今シリーズはリベンジに燃えている。卓越したターンセンスでファンを魅了する。 総合力の高さなら須藤博倫も負けていない。当地は2014年にGⅠ周年制覇の実績もあり、相性は上々。GⅠ戦線では苦しいレースが続き、一般戦でもあと一歩、優勝には手が届かないが、コンスタントに優出を決めている。エンジン、ペラ調整の引き出しも豊富で、大崩れは考えられない。 渡辺浩司も有力なV候補の一角だ。一般戦中心の戦いが続くが、2024年後期適用勝率は6・87と、安定した結果を残した。スタート力は天下一品。どんなコースからでも勝負ができるテクニックを持っている。 勢いなら上條嘉嗣が目を引く。2024年後期適用勝率はキャリアハイとなる6・84をたたき出し、今期もそれ以上のペースで勝率を稼いでいる。4月の戸田で優勝を飾ってから一気にペースアップ。近況は優出ラッシュが止まらない。元々、ペラ調整の手腕には定評があった。この先、どこまで伸びるか。当地での活躍が今から楽しみだ。 古澤光紀の勝負強さも際立っている。8月の芦屋を制し、今年4度目の優勝を手にした。SGボートレースクラシック出場のためにも、少しでも優勝回数を上積みしたい。高いモチベーションでシリーズに参戦することは間違いない。スピード感溢れる走りは必見だ。 地元勢では杉山裕也にも大きな注目が集まる。本来の攻撃力はもちろん、近況は冷静な立ち回りも光り、大きくリズムを崩すケースがなくなった。近況はなかなか流れに乗れない吉田慎二郎だが、実力はA1級。地元でムードを変える走りに期待したい。渡辺真至もそつのないさばきでV争いを盛り上げる。 有賀達也、尾嶋一広、鶴本崇文らも虎視眈々と出番をうかがう。特に有賀は先月の平和島で優勝をマークするなど、近況はぐんぐん調子を上げている。芦沢望、金子賢志、安東幸治、真庭明志も現在はA2に甘んじているが、地力は間違いなくA1クラス。8月に当地で優出実績のある石田貴洋も要チェックだ。 自身の最年長勝利記録を更新し続ける高塚清一らベテラン勢にも個性派がずらりとそろった。白熱バトルから目が離せない。