ボートレース蒲郡の11月の第2弾は当地恒例の企画レース「準優6R制!DMM.com杯争奪『ボートガマ一代』カップ」。5日目に準優勝戦が6レース行われ、その準優で1着選手のみがファイナルへと駒を進められる。 シリーズの中心となるのはやはり実績ナンバーワンの井口佳典だろう。2008年のグランプリなどSGで6回の優勝を誇り、GⅠ戦でも16V。その内、当地周年記念でも2008年の53周年、2019年の63周年と2度制覇している。その戦いぶりも豪快なまくりあり、ピット離れでコースを奪ったりと多彩。当地の調整も知り尽くしていると言って良い。 地元で迎え撃つのは野中一平だ。卓越したスタート力の持ち主で、自己最高の7・19という勝率を残した前期は平均スタートがコンマ10と脅威の数字を叩きだした。当地ではこれまで2回の優勝。ここ最近の当地戦は優勝こそないものの、2月のGⅠ東海地区選手権以外、一般戦では4連続優出中と抜群の安定感を誇っている。 A1級は他に6人。井口と同じ三重支部からは同期の荒川健太が出場する。荒川はこれまで当地では7優出で優勝ゼロと勝利の美酒にはなかなかありつけないが、通算24Vの実力者で、今回は優勝を果たして、東海地区をコンプリートしたい。 今大会は遠征勢が強力。福岡支部からはA1級で長野壮志郎が参戦。2022年の九州地区選でGⅠタイトルを獲得した長野は、通算22回の優勝を誇る。センターからのまくりも多い攻撃派レーサーだ。そしてB1級ながら侮れないのは田中宏樹。今年7月の当地一般戦でデビュー初優勝したのはまだ記憶に新しい。チルト3度に跳ねるなど、調整のバリエーションも豊富で、今回も攻めるレースで見せ場を作ってくれるはずだ。 今年3回の優勝をマークしているのは埼玉の島田賢人。強豪多い埼玉支部の中で、4コースからまくりで優勝した8月の戸田お盆レースは印象深い。他にも静岡支部の横沢剛治、滋賀支部の松山将吾、山口支部の谷村一哉とテクニックある選手も多い。 現在はA2級ながら、今期絶好調で、A1級復帰を決定づけているのは滋賀支部の沢田尚也。自己最高の7点を超える勝率で、7優出と安定感もある。6月のGⅢイースタンヤング、9月のPGⅠヤングダービーではいずれも優出しており、世代トップクラスのレーサーであるのは間違いない。 他にも優勝を狙える実力があるのは地元の北川潤二、三浦洋次朗に、作間章、上村純一、繁野谷圭介、田中豪ら。北川は積極的なコース取りで毎走スロー水域から仕事をするだけに、レースのキーマンにもなりそうだ。 今大会は男女混合戦でもある。女子でもV戦線をにぎわせてくる選手は多く、スタート巧者の落合直子もその一人。また地元のベテラン谷川里江もその攻撃力は破壊力満点。前回当地の8月男女混合戦では準優で4コースから豪快にまくり、イン吉川昭男を沈めて優出し存在感を示した。また、10月の津で7年ぶりとなる優勝を飾った山下友貴、着実に力をつけてきている黒澤めぐみと、多彩なメンバーによる白熱した戦いが繰り広げられそうだ。