
 11月の2節目はGⅢマスターズリーグ第9戦「第5回ガマの鉄人決定戦」。45歳以上のベテラン選手たちが、6日間にわたって、その調整力や匠の技を駆使して熱戦を繰り広げる。

 シリーズの中心を担うのは
徳増秀樹だろう。SG1V、GⅠ4Vを誇る静岡の強豪は6月末までに今年5V。2025年後期適用勝率はメンバー中最高の7.16と好成績を残している。SG出場は昨年6月のグランドチャンピオンから遠ざかっているが、年内に少なくともあと1回の優勝を果たし、来年3月の当地SGボートレースクラシック切符を獲得したいという思いはあるだろう。マスターズリーグは2023年1月の多摩川で優勝実績があり、今年4月の桐生PGⅠマスターズチャンピオンでは予選を6位で突破したものの準優勝戦で3着惜敗、優出を逃している。そのリベンジも果たすべく、今回のVで来年4月の宮島PGⅠマスターズチャンピオン切符までもつかんでもらいたい。
 ドリーム戦の2枠から5枠に予定されるのは多くのSGタイトルを持つ、そうそうたるメンバーが並ぶ。SG7Vを誇るのは
西島義則。積極的なコース取りから的確なスタート、ハンドルワークを繰り出し、昨年8月には史上5人目の通算3000勝もマーク。今年も9月に芦屋で通算101回目の優勝を果たすなど健在だ。グランプリ3回を含む、SG5Vの実績は
田中信一郎。今期も6月の三国、10月の多摩川で優勝するなど好調を持続している。
 5月1日からの今期、
怒濤のVラッシュを見せているのは
服部幸男。6月の常滑で今年初、通算109回目の優勝を果たすと7月には大村、多摩川と2節連続V。さらに8月末の平和島でもVと勝負強さを見せつけている。しかも、イン逃げ、5コース抜き、2コース差しと決まり手も多彩でコース不問の印象だ。SG1V、GⅠ7Vの実績を残しているのは地元の
仲口博崇。服部同様、今期は好調で5月の常滑、7月の唐津GⅢマスターズリーグ、10月の常滑と3回の優勝を果たしている。当地では2021年5月以降、美酒から遠ざかっているだけに、気合も入っているだろう。
 ドリーム戦メンバー最後の一人は広島支部の
上平真二。SG優勝こそないが、2022年の三国マスターズチャンピオンでGⅠを制覇。第23代の「名人」に名を連ねている実力者だ。今年はまだ(10月17日現在)勝ち切れていないが、2006年以降、毎年コンスタントにVを重ねているだけに、継続させたい。
 他にもA1級は6人もいる。45歳の最年少で今大会に出場するのは
石倉洋行。伸びを重視した調整で、豪快な攻めが武器の石倉はマスターズ世代にとっては大いなる脅威。今年も1月の福岡、10月の大村とVを果たしている。粘り強い走りで連争いに貢献するのは
飯島昌弘。3期ぶりにA1級に復帰して、息子・風葵とともに親子でA1級として活躍しているのは
大澤普司。さらにいぶし銀の活躍を見せる
山本寛久、
山本隆幸に、
坂口周は前回5月の一般戦に続く当地連続優出も期待できる。
 A2級でも実力者は多数。2020年にPGⅠマスターズチャンピオンを制しているのは
村田修次。村田と同じ東京支部からは
角谷健吾、
芦澤望もV候補に名前が挙がる。そして東京支部で忘れてはならないのは
阿波勝哉。現在はアウト屋を卒業してインにも入る自在派に。新しい阿波の走りも必見だろう。また、攻撃力がある
出畑孝典や
黒崎竜也、地元・
古川誠之に、
大場敏、
繁野谷圭介らも、勝ち上がってくる力は十分にある。