
2025年度のボートレース蒲郡は、合計34節が開催される予定だが、そのうち、4日間開催はわずか2節。その1節が今シリーズだ。前回の5月8日~11日の4日制を振り返ると、優勝したのはドリーム戦を6コースからまくり差した村上遼だが、得点率は3位だった。1位は白井英治で2位が嶋義信。この両者が準優勝戦で2着に敗れたことで村上に絶好枠が巡ってきた格好だ。何しろ予選が3走(一部選手は4走)のみで得点率の序列が決まってしまうだけに、準優勝戦で小波乱が起きやすい傾向がある。

現在の力量と実績を踏まえて優勝候補筆頭は
重成一人。7月からの後期適用勝率は6.76。これまでにGⅠ6Vを誇り、SGタイトルには届いていないが、5月20日現在で出場回数は80回を数えている。8度のファイナル進出歴を残し、当地でも2016年のSGグランドチャンピオンでは6コースから優出3着に奮闘した。当地優勝は2000年7月と遠ざかっているが、あの時も6コースから差し抜けてVゴールを決めている。コース不問の立ち回りでV戦線をリードするか。
今月いっぱいはA2級の
秦英悟だが、7月からはA1級に堂々の復帰。後期適用勝率の7.06は今節ナンバーワンだ。内訳は8優出して11月の常滑GⅢ、4月の江戸川で優勝。新期に入っても5月の若松では3コースからまくり差しで突き抜けた。前期は2着26本に対して1着回数は51本と完全な1着型。パンチのある足に仕上げて当地初制覇を狙う。
里岡右貴は6年連続でA1級をキープ。直近3期は6点台半ばを超えており安定感が光っている。今年はまだ美酒を味わっていないが、昨年は常滑、浜名湖で優勝。思い起こせばデビュー初Vは津とあって、東海地区とは相性がいい。もちろん、当地も2016年5月に2コース差しで優勝を飾っている。
他にもオープンコースから繰り広げる俊敏戦が持ち味の
梶野学志、パンチのある攻撃が魅力の
武田光史、精度の高いスタート力を持つ
小池哲也がそれぞれの個性を生かして上位進出をもくろむ。
また、今シリーズは女子レーサーが8人参戦する。当地ではGⅡレディースオールスターを始め5Vを挙げている
長嶋万記、今年は江戸川、平和島で2Vの
清水沙樹は、男子レーサーにも太刀打ちできる力の持ち主だ。
最後に愛知支部からは7選手がエントリー。7月からはA2級に陥落してしまう
池田雄祐だが、昨年9月、10月にフライングを連発した影響により、出走回数不足に陥ったことが原因。戦列に復帰してからはコンスタントに優出しており、割り引く必要はないだろう。
期またぎの当地ゴールデンウイーク戦でA1級勝負を決めたのが
岩永雅人。今年に入って1月の戸田で念願のデビュー初Vを挙げ、4月の若松でも優勝した。強気の調整を施すことでレースっぷりにも変化が表れている。今度は地元初Vを狙って気合の参戦だ。
A2級常連の
吉島祥之は、どんな時でも大崩れをしないことがセールスポイント。特にホームプールの当地では、過去11節で準優勝戦入り10回、優出3回と安定したパフォーマンスを披露している。2割増しで考えたい。
7月からはB1級の
本多宏和、
西川新太郎、
畔柳俊吾、
樅山拓馬だが、個々に買い材料があり軽視は禁物。最近2年間の本多は、A1級→B1級→A1級→B1級と調子の波が大きいが、B1級の2回はいずれも勇み足が影響してのもの。本来の力を落ち着いて発揮することができれば優勝まで狙える存在だ。ゴールデンウイーク戦では途中帰郷した西川や予選を突破することが出来なかった畔柳や樅山がリベンジに燃えている。