開催ラッシュの4月第3節は「日本財団会長杯争奪戦」。A1級選手9人がシリーズを牽引する。

 中でも、とびっきりのビッグネームが菊地孝平だ。本来なら2連覇がかかるPGⅠマスターズチャンピオンに出場する身。しかし、昨年のSGグランプリトライアル2nd初戦で痛恨のフライングを切り、罰則によりSGは1年間、GⅠとGⅡは6カ月間出場できない。今節がそのF休み明け初戦でリスタートとなる。当地では昨年のGⅠ東海地区選手権で準Vなどの実績があるが、優勝となると2007年3月の一般戦1回だけ。18年ぶり2回目の当地制覇に挑む。
 久田敏之も一般戦なら常に優勝候補の上位に名前が挙がる。最近5年間の優勝回数が2回、5回、5回、4回、5回。しかも、当地との相性もバッチリで現在4節連続優出中だ。当地10節に広げてみても7優出している。ただ、意外なことに優勝がなく今回は当地初Vを狙っての参戦となる。
 今期初戦の鳴門から宮島までの4節で3回優勝している秋元哲の爆発力に注目したい。当地では2019年11月に「蒲郡巧者集結! e-じゃんカードカップ」 を優勝。タイトルからもわかるとおり当地水面との相性は良く、現在も3節連続優出中だ。強敵をなぎ倒して当地で2回目のVへ突き進む。
 一般戦なら常にドリーム戦に選出されるクラスの高野哲史石橋道友の2人。高野は2月の常滑で今年初V、石橋も3月芦屋で今年初Vと順調な航跡を歩む。両者ともに当地でのV実績もあり、高野は2回目、石橋は3回目のVを狙う。
 地元の愛知勢は4人とやや少なめ。A1級の佐藤大介が大将格となる。一昨年は当地で5節走って3優出と成績をまとめたが、昨年は3節走って優出なしとやや意外な結果となった。A1級キープも見えてきただけに、今節の最初の目標を優出に設定してVを狙う。鈴木裕隆木幡純也山本稔太朗も地元戦だけに当然気合いは入っている。
 安河内将下寺秀和も知名度が高いA1級レーサーだが、最近5年間で当地の出走歴が1回だけと回数は多くない。水面慣れしてスタート勘を早くつかむことができればV争いに加わってくる。今期が初A1級の柳内敬太は、大きな着もあるが基本的には1着で狙いたい選手。どのコースからでも勝てる突破力がある。
 現在のA2級組では、来期のA1級復帰が濃厚となった後藤翔之宗行治哉に勢いがある。後藤は2019年4月の「トランスワード杯争奪戦」で6号艇からインを奪って逃げ切りVを決めた戦歴がある。宗行は意外なことにまだV歴がなく、念願の初Vを狙う。また、級別審査の期末が近づいており、一瀬明山口裕二後藤正宗富澤祐作のA1級昇格への勝負駆け組にも注目したい。とくに後藤正宗は1月の当地「日本モーターボート選手会会長杯争奪戦」で優勝戦1号艇で優出するも、安定板装着の影響もあってか優勝を逃しただけに、今回で取り返したい。
 その他では白井友晴武富智亮岡村将也に、A級復帰が見えてきた小池公生に注目。そして、昨年9月に135期生の養成所チャンプに輝いた吉田一心が、今回初めて当地に参戦する。スケールの大きな走りに期待したい。