岡山トリオがV戦線をリードする。今節の出場メンバーで2025年前期適用勝率は、清水敦揮渡邉和将妹尾忠幸の3選手がトップスリーを形成。2022年に当地GⅠ周年記念を制している渡邉が筆頭格だ。昨年は13優出3Ⅴ。9月の徳山を手始めに10月の下関、12月の常滑でVゴールを決めた。また、12月の福岡GⅠ周年記念では優出4着と存在感を示した。通算3Vとドル箱にしている当地で主役の座は渡さない。

 前期の清水は、自身5回目の7点アベレージをマーク。2004年後期の7.38にはコンマ01及ばなかったが、自己ベストに迫る充実度だ。前記の渡邉と比較すると、渡邉の1着回数が44本、2着が23本に対して、清水は1着35本、2着も34本と大崩れをしないのがセールスポイント。1月25日現在でダービー勝率も57位(7.11)につけており、初のSG出場へ燃えている。
 妹尾も前期は6.81と近年では一番の勝率を残した。今期に入っても常滑、大村、住之江で3連続優出。大村では3コースから冷静に差し切っており、落ち着いて展開を見ることが出来ている。
 1月に45歳になった東本勝利だが、機敏なコーナーワークは健在。2022年の芦屋以来、優勝からは間隔が空いているが、枠番を問わない走りは舟券作戦から欠かせない。
 葛原大陽はデビュー15年目にして初のA1級レーサーに昇格。13期連続でA2級だったが、殻を破ることに成功した。今期に入っても勢いが衰えることはなくA1級ペースを継続。今度は2018年以来、2度目の優勝を狙っている。
 1月からA1級に復帰したのが泥谷一毅山下和彦。泥谷は4年間ほどB級に甘んじていたが、粘り強い走りで13期ぶりにA1級へ返り咲いた。対照的に山下は1期で定位置を奪還。元々GⅠ3Ⅴの実力者だけに地力の高さを証明した。
 遠征勢のA2級は是澤孝宏飯山泰新田泰章石田貴洋岩崎正哉滝沢芳行富山弘幸古場輝義南佑典。モーター抽選次第ではV戦線に躍り出る可能性を秘めている。
 今節は巻き返しに燃えている実力者もエントリーしている。昨年の青木玄太はF2と周回誤認の疑いで合計8カ月間も実戦から離れたが、復帰してからは3連続優出を果たすなど、ブランクを全く感じさせない。休む前は4期連続で7点勝率を残していただけに、今節のV候補としてノミネートしておくべきだろう。
 烏野賢太は35年もA級に在籍していたが、1月からはB1級に陥落。それでも、今期は持ち前のガッツで6点台半ばとV字回復している。近年はしのぎを削った同期の引退が続いているが、いつまでも元気な走りをみせて欲しい。
 最後に愛知支部からは池田雄祐岩永雅人上田健太が少数精鋭の参戦。前期の池田は8月までは順調だったが、9月の尼崎、10月の桐生でスリットオーバー。A1級をキープするのが精いっぱいだった。今期は1節だけ走っているものの60日の休み明け。プロペラ調整やスタート面のブランクはありそうだが、地元水面だけに大きく割り引く必要はないだろう。
 一方、岩永には朗報が飛び込んで来た。1月の戸田でデビュー初優勝。6戦5勝3着1本の好内容でVロードを駆け抜けた。近年は安定感も身に着けており、今年は大きく飛躍する一年かもしれない。
 上田はなかなか初Vへの道のりは遠いが、着実に力をつけている。3年前にA2級に昇格してからは一度も陥落することはなく、コーナーワークはハイセンス。モーター出しがかみ合えば、いつA1級ボーダーを超えても驚けない。