当地恒例のお正月レースは「創刊70周年記念中日スポーツ杯争奪 新春特別覇者決定戦」。年末にPGⅠクイーンズクライマックスが開催された関係で、今年は年明けの1月4日に開幕。6日間に渡って、熱戦が繰り広げられる。
シリーズの主役を担うのは
平本真之だ。今年も暮れのSGグランプリに出場。これで2年連続5回目の大一番を経験した。2024年の平本はコンスタントに結果を残した。皆勤したSG戦では3月の戸田ボートレースクラシック、6月の尼崎グランドチャンピオン、8月の丸亀ボートレースメモリアルと3優出。1号艇で敗れたメモリアルは悔やまれるレースだったが、それでもSG戦準V2回、GⅠ戦でも3優出と特別戦での活躍が光った。12月10日現在で、まだ2024年の優勝がゼロと勝ち切れていないのが本人も納得できないところだが、それでも優勝なしで賞金ランキング8位にランクインするのは素晴らしい結果だ。今回はドリーム戦1号艇で登場。当地では2021年のGⅠ66周年以来、遠ざかっている優勝を目指し、全力疾走で挑む。
もちろん、舞台が当地なら
赤岩善生も黙ってはいない。2024年はこの地元戦で6節走って3優出、1V。その中にはGⅠ東海地区選手権での優出もある。また、当地だけでなく、4月の鳴門PGⅠマスターズチャンピオンでも準優勝。その卓越した整備力と、調整力を発揮してみせた。
勢いという点では
吉田裕平も見逃せない。2023年の当地SGボートレースダービーでSG初出場、初優出を成し遂げた吉田は2024年も大活躍。7月以降、丸亀、常滑、福岡と一般戦で3優勝すると、11月の丸亀GⅠ周年記念では予選首位通過から準優、優勝戦としっかり逃げ切り、待望のGⅠ初優勝。兄の凌太朗よりもひと足早く、タイトルホルダーの仲間入りを果たした。しかも、前期はキャリアハイとなる勝率7.66をマーク。これは平本や赤岩らをもしのぎ、今大会出場メンバー1位の数字だ。前回の当地新春レースでは気合が入りすぎて元日の第1レースにフライングを切るという苦い思いもあるだけに、今節は慎重かつ冷静に新春Vを狙ってもらいたい。
ドリーム戦には他に
野中一平、
河村了、
前田篤哉がエントリーしている。スタート巧者で知られる野中は前期も平均スタートはコンマ11とさすがの切れ味。1月の常滑に始まり、8月の尼崎、10月の下関と3回の優勝をマークしている。河村も当地での安定感は抜群でこの4年間で18節走り12優出。しかもこの新春レースは出場した2020年(優出6着)、2021年(優勝)、2022年(優出5着)と3大会連続優出中だ。前田も2024年は3月のルーキーシリーズで待望の当地初優勝。直後にSGボートレースクラシック覇者になる定松勇樹が1号艇だったが、3コースから差し切ってみせた。10月の丸亀優勝で自身最多となる年間4Vも果たし、好調をキープしている。
他にも2024年は当地5節走って2優出の
永井源、積極的なコース取りから見せ場を作る
北川潤二、攻撃力がある
坂元浩仁と地元からはA1級が9人も出場する。遠征組でも堅実なさばきが光る
吉永則雄、スタートが的確な
桐本康臣はV候補に名前が挙がる。また、A2級でもテクニックある
天野晶夫や理論派の
鈴木勝博、巧みな差しハンドルを入れる
吉島祥之、
古川誠之、
平野和明、
丹下将ら実力者は多い。若手でもチルト3度の調整を含め、魅せるレースを続ける
仲道大輔、
山本稔太朗も勝ち上がるだけの力を持っている。さらに前期F2でB1級に降格したものの、
中村泰平も軽視は禁物だ。