ボートレース蒲郡2024年最後のレースは「PGⅠ第13回クイーンズクライマックス」。26日からシリーズ戦が開幕し、28日から30日まではクイーンズクライマックスのトライアル1~3回戦、そして勝ち上がったベスト6が大みそかの31日、第12レースで決定戦を戦う。
クイーンズクライマックスには賞金ランク上位12人(5位・守屋美穂は選出除外)が出場。トライアル1回戦の1号艇には賞金トップの
遠藤エミと2位・
三浦永理が座る。遠藤は選考期間のSGチャレンジカップ終了までに今年4V。中でも8月の福岡PGⅠレディースチャンピオンで2年連続3回目の優勝を果たしたのがキラリと光る。SGもグランドチャンピオンとボートレースダービー以外の5大会に出場。SGボートレースクラシックでは準優勝戦3着、SGオーシャンカップでは準優勝戦6着と予選突破も果たし、着実に賞金を積み重ねてきた。今回は史上初の同一年女子PGⅠ連覇を狙う。
安定感が際立つのは三浦。何しろ今年は11月末までに27節走って19優出(5V)。優出を逃した節が3節続くことがないという、好調ぶりだ。エンジンに左右されず、どんなコース、レース場でもきっちりと自分の仕事をこなしてファンの支持に応えているのが分かる。そして、11月のGⅡレディースチャレンジカップでも優勝し、勢いそのままに当地に乗り込んでくる。
賞金ランク3位は
浜田亜理沙。昨年末のこの大会で優勝し、待望のGⅠ制覇を果たしたが、今年はここまで1Vと浜田にしては物足りない数字。とはいえ、12回の優出、SGにもボートレースクラシック、ボートレースオールスター、ボートレースダービーと初出場し、経験を積んだ。加えてクラシックでは5日目に水神祭、オールスターでは5走連続3連対をマークして準優勝戦進出と強豪男子相手にも負けない接戦での強さを披露している。
2月のびわこGⅡレディースオールスターで初のタイトルを奪取したのは
渡邉優美。非凡なターンスピードでメキメキと力もつけていて、V候補にも名前が挙がるが、心配なのはスタート。今年は7月の大村SGオーシャンカップ、9月の常滑でフライングを切り、F2休み消化の中、賞金ランク上位の特例でこの大会に出場する。11月5日の多摩川GⅠ周年を最後に休んでおり、ぶっつけ本番で迎える当地戦だけに、いかに早くレース勘、スタート勘を取り戻すかがポイントになるだろう。
地元のビッグレース開催で燃えているのは
細川裕子に
宇野弥生。4月の常滑、住之江の連続Vなどここまで3回優勝している細川は、賞金ランク6位での出場切符獲得。これまで過去6回のGⅠレディースチャンピオン優出実績があり、タイトル間近と言われながら、なかなか届かないが、その記念すべき初タイトルが地元・蒲郡なら願ってもない展開だろう。GⅡで優勝実績を持つ宇野もGⅠは2018年の桐生レディースチャンピオン優出が1回あるのみ。持ち前のスタート力を発揮して今度こそという思いは熱い。
2度目の戴冠を狙ってくるのは先に挙げた遠藤、三浦、浜田以外に
平高奈菜、
平山智加、
川野芽唯。11月の三国で約2年半ぶりの優勝を決めた平高は調子も上向き。川野は先の下関GⅡレディースチャレンジカップ準Vで、勝負駆けに成功して逆転で切符をつかみ、勢いがある。また、3年ぶりにこの舞台に返り咲いたベテラン・
海野ゆかりに、初出場の
藤原菜希、
西橋奈未も勝ち上がるだけの力は持っている。特に西橋は今年5月のGⅡレディースオールスター、11月のGⅡレディースチャレンジカップと優出し、SG水神祭も挙げるなど着実に力をつけている。
26日から始まるシリーズ戦は
守屋美穂、
田口節子、
長嶋万記らがV候補。賞金ランク上位ながらSG、GⅠ準優勝戦フライングのペナルティーでGⅠ除外中の守屋はその悔しさをここで晴らしたいところだろう。