10月の第3弾は「ガマポ2周年記念マクール杯争奪 ヴィーナスシリーズ第15戦 ムーンライトプリンセス決定戦」。人気の高い、女子選手たちによる熱い戦いが、20日から6日間に渡って繰り広げられる。
年末のPGⅠクイーンズクライマックスの舞台が今年はこの当地。それだけに、今大会を前哨戦ととらえる選手もいるだろう。今節出場選手の賞金ランクをおさらいしておくと、この原稿を書いている時点(9月25日現在)で最上位は
渡邉優美の3位。次いで、
宇野弥生の11位、
平高奈菜の12位がPGⅠクイーンズクライマックス出場圏内で、
川野芽唯の16位、
日高逸子の22位、
大瀧明日香の26位と続いている。まずはラストバトルになる11月のGⅡレディースチャレンジカップ出場へ、そして年末決戦へと、今シリーズは賞金加算も意識した戦いになるだろう。
初日12Rのドリーム戦1号艇には
小野生奈が選出された。2017年のPGⅠレディースチャンピオン覇者でもある小野は、昨年3月に産休から実戦復帰。コンスタントに優出を重ねながらもなかなか優勝には届かなかったが、9月の常滑ヴィーナスシリーズで優勝。約3年ぶりの復活Vを遂げた。当地は2013年にデビュー初Vを果たした思い出の地でもあり、気合たっぷりに乗り込んでくるはずだ。
小野に負けない気合、集中力で挑むのは渡邉。今年は2月のびわこGⅡレディースオールスターで待望の特別戦タイトルを獲得。5月の多摩川ボートレースオールスターで3度目のSG出場にして水神祭も挙げ順調な歩みだったが、7月のSGオーシャンカップ、9月の常滑でフライングを切りF2となってしまった。賞金的にはPGⅠクイーンズクライマックス出場は当確だが、10月末の多摩川GⅠ周年以降60日のフライング休みで、クイーンズクライマックスはぶっつけ本番になるだけに、エンジン素性、調整面などもこの当地でつかんでおきたいところだ。
先に挙げた2人を含む強力・福岡支部からは川野、日高もV候補。巧みなコーナー戦を武器にコンスタントに優出している川野は3月の下関ヴィーナスシリーズで優勝を果たした。〝グレートマザー〟日高は走るたびに自身の持つ、女子の公営競技最年長勝利を更新し続けている。
昨年のF2などスタート事故禍にあって、A2級降格中の平高も実力は女子トップクラス。一昨年のボートレースオールスターではSG初優出も果たし、強烈なインパクトを残した。2022年5月から2年半近く優勝から遠ざかっているだけに、そろそろ結果にこだわりたい。
地元からは宇野と大瀧が闘志を燃やす。宇野は2月の戸田ヴィーナスシリーズ、7月の津GⅢオールレディースで優勝。卓越したスタート力は健在だ。昨年は賞金ランク12位でPGⅠクイーンズクライマックス出場を果たした大瀧は、現時点で12位との差が約400万円ちょっと。10、11月の2カ月間で怒涛の巻き返しに期待したい。また、
水野望美も優出するだけの力は持っている。
他にも強豪はズラリ。前期6.47の勝率を残し初のA1級昇格を果たしたのは
関野文。ドリーム戦にも選ばれている
高田ひかるは2、3月と立て続けにフライングを切り、長期休みを余儀なくされたが、それでも復帰2節目から4連続優出(1V)と本来の力を発揮している。
2016、2018年とPGⅠクイーンズクライマックス2Vの実績を持つのは
松本晶恵。
中谷朋子は当地優勝実績もある。また、
今井美亜も2019年にPGⅠクイーンズクライマックスを制覇。その攻撃力には定評がある。8月の徳山で優勝した
佐々木裕美、
倉持莉々も産休明けながらその実力は折り紙付きだ。また、若手でも
平川香織、
高憧四季、
野田彩加、
山口真喜子、
北村寧々ら台頭著しい選手もおり、見せ場の多いシリーズになりそうだ。