当地のルーキーシリーズは、3月以来の開催。その前回戦は、後にSGウィナーとなる定松勇樹に地元勢が強襲。前田篤哉が展開を捕らえて優勝したレースが思い出される。晩夏に行われるヤング世代の熱い戦いに注目だ。
9月と言えば、若手世代の頂点を決めるPGⅠヤングダービーが開催される。今年は18日から桐生で行われるが、エントリーしているのが11人。今期の適用勝率順に紹介する。
筆頭は7.06の
中亮太。A1初昇格後はA2にあまんじていたが、前期は5度のファイナル入りを果たして7点台に乗せた。今期はややリズムに乗れていないが、地力の高さは言うまでもない。
3位(6.70)の
藤原碧生は、今年3Vとブレイクしている一人。3月の浜名湖はイン逃げ、6月の児島は4コースからコンマ05を決めてのまくり、7月の若松は2コース差しと決まり手がバラエティーに富んでいる。また、全てがルーキーシリーズと同世代戦に強いのも頼もしい。
4位(6.56)の
畑田汰一は、まだ7点アベレージこそ残していないが、コンスタントに優勝回数を重ね通算8Vを挙げている。176cmの長身から繰り出すスピードターンは将来性が十分。未来のSGウィナーとして成長する姿を見守りたい。
5位(6.38)の
前原大道は、着実に力を付けており、右肩上がりの成長曲線を描いている。優勝は2023年6月の津(まくり差し)のみだが、優勝戦まで駒を進めるノウハウはしっかりと身につけている。
6位(6.36)の
若林義人は、デビューから12期で前の期より勝率が下がったのは1度のみ。事故率が下がって安定感が出てきた。真価の問われる今期もA1ペースで駆け抜けている。
今年7月に2期継続していたA1からA2に陥落している
大澤風葵だが、今期は8月8日現在で7.20と躍進中。82走して1着が31本と勝ち星を量産しており、オープンコースから繰り出す俊敏ターンは脅威の存在だ。
他にも
田頭虎親、
為本智也、
竹間隆晟、
金田智博らは、PGⅠヤングダービーへ向けてリズムを整えたいシリーズだ。
地元の愛知支部からは9人が迎え撃つ。ヤングダービーの出場権を持っている
仲道大輔だが、今期は5月の常滑、7月の児島でスリットオーバー。F2の苦境に立たされている。本来なら幅広いチルト角度を駆使して多彩な攻めも期待したいところだが、今回はスリットだけは我慢しなければならない。
ヤングダービーこそ不参戦だが、今期の適用勝率2位(6.71)は
前田滉。2022年に峰竜太を相手に浜名湖と常滑で優勝。6コースまくりと5コースからのまくり差しで大穴を提供して決定力のあるところをアピールした。今年2月の浜名湖では王道の逃げでも優勝を飾っており、総合力の高さは上位だ。
現在A2の
中野仁照と
高井雄基は、今期の明暗が分かれている。中野はまだ47走だが、勝率は6.85とリズムは上々。平均スタートタイミングもコンマ11とレースの基盤が出来ている。キレのあるレースで大敗が少ないのが特徴だ。
一方、高井はスタート事故を起こした訳ではないが、モーター抽選に見放され苦戦中。地元のルーキーシリーズで軌道修正をはかりたい。
一色凌雅、
川原涼、
樅山拓馬、
荒木颯斗は、なかなか5点台に乗せられていないが、一歩ずつ近づいていることは確か。
近藤颯斗は6月の戸田で水神祭をマーク。以後は一節に1本ペースで勝ち星を挙げられるようになっている。