冬の寒さもやわらいで、ようやく春の足音が聞こえてきた今日この頃。今回は男女混合戦の6日間開催となる。実力がひしめく中、混戦ムードが予想される。その中でも地元の雄に期待したい。熟知する水面で最高のパフォーマンスを披露して遠征勢を迎え撃つ。

 今回の主役候補は野口勝弘だ。近年の成長は著しい。昨年は初のA1昇格を含めて、5月津では6年ぶりに優勝を飾っている。調整力に磨きをかけて、エンジンの仕上げ方に安定感が出てきたのが躍進の要因。それ以外にも、ターンスピードも上がっていて、冷静なハンドルさばきで勝機は逃さない。蒲郡では昨年11月の優勝を含めて、通算2Vの実績。その他にも、2月に蒲郡で行われたGⅠ東海地区選手権では、GⅠ初勝利を飾って新たなステップアップを刻んだ。勝手知ったる地元水面で、エンジン を快足に仕上げて牙城を守る。
 勢いに乗っているのは馬場剛だ。1月の常滑では2022年5月大村以来となる優勝を飾っている。その他にも1月のGⅡ江戸川モーターボート大賞でも優出していて、高いレベルを維持している。舞台である蒲郡では複数の優出実績があり、水面相性は上々だ。秀逸ターンを駆使して覇権を争う。
 野口と同様に昨年初のA1昇格を果たしているのは戸塚邦好。スタート力に磨きをかけて、昨年の平均スタートはコンマ13とビシバシ鋭発を決めていた。蒲郡では2022年10月に優勝を飾っていて、実績のある水面だ。迫力のスリット攻勢から一気に主導権を握って白星をつかむ。
 吉田慎二郎は今期A2も、前期は初のA1に昇格するなど、年々進化を遂げている。元々、機敏なハンドルさばきには定評のある選手だが、近年は踏み込みの鋭さが増していて攻撃力はアップしている。熟知している地元水面で、エンジンを水準以上のパワーに仕上げて俊敏自在な攻撃を放つ。
 女子屈指のスピードターンが光るのは鎌倉涼だ。2022年には11月鳴門GⅡレディースチャレンジカップ、昨年は2月蒲郡GⅡレディースオールスターで優出を果たしている。実力は女子の中ではトップクラス。的確な踏み込みから華麗なターンを繰り出して勝機を逃さない。
 吉永則雄は今期A1に返り咲き。昨年は6月びわこで優勝。大敗は少なく、安定感は光っている。当地では複数の優出の他、優勝実績もある。機敏な攻撃を駆使して勝機をたぐり寄せる。田中辰彦は粘り強い走りで舟券に貢献。ツボにはまった時の破壊力は絶大で、自在なハンドルを駆使して1マーク制圧だ。寺本重宣は、今期は7期ぶりのA1復帰。的確な踏み込みから鋭く艇間を割って白星をつかむ。
 地元で闘志を燃やしているのは宮下元胤。昨年8月に当地初優勝を飾っている。通算4Vは全てイン以外でのもの。特にセンターからの一発が目立っている。森貴洋はエンジン次第ではあるが、大崩れは少ないタイプ。的確に水準級の足に仕上げて、柔軟なハンドルさばきを駆使する。岡谷健吾は1月宮島で優出。蒲郡では複数の優出実績がある。向井美鈴は2019年7月蒲郡で優勝を飾っている。冷静沈着な運びからポイントを加算する。
 照屋厚仁桑島和宏山下流心は果敢な仕掛けから一気の制圧も十分。川北浩貴廣瀬将亨も巧腕を発揮して進出を図る。