今シリーズでGⅠ以上の勲章を持っているのが5名。その中でも蒲郡に一番縁があるのが
中田竜太だ。2017年4月の丸亀周年でGⅠ初制覇。その年の秋に当地で行われたPGⅠヤングダービーもトップゴールを果たした。まだSGのファイナリストに名を連ねたことはないものの、今春の平和島周年は2コースから差し切り4つ目のGⅠタイトルをゲット。下半期の活躍が期待される一人だ。キレ味鋭いコーナー戦でVロードを牽引するか。
2015年のSGグランプリシリーズ(住之江)と2018年のGⅠ平和島周年を優勝しているのが
長田頼宗。数の上では中田に及ばないが、今節のメンバーでは唯一となるSG覇者の看板を掲げている。コース不問の立ち回りでV戦線に躍り出る。
7月からの2023年後期適用勝率で今節のメンバーでのトップは
河合佑樹。昨年1月に尼崎周年を優勝してGⅠウィナーの仲間入りを果たした。その後はSGでの露出も増え、活躍の幅を広げている。スロー水域からの走りはもちろん、ダッシュからの俊敏な旋回力はレベルが高い。10月に当地で行われるSGボートレースダービーへ出場するためにも、気迫のレースを魅せてくれるだろう。蒲郡は2017年1月と2019年3月に2度の優勝を飾っている。
適用勝率2位は
安達裕樹。2009年のGⅠ津周年では5コースから松井繁、池田浩二、田村隆信らを相手にまくり差しでぶっこ抜いた。2016年には徳山モーターボート大賞でGⅡも勝っており、実力は折り紙付きだ。その後も常にA1ボーダーを確保。前期は通算11度目の勝率7点台をマークした。モーターを出す感性が素晴らしく、卓越されたプロペラ調整能力でパワー勝負に持ち込むだろう。
今節は滋賀支部と広島支部から二名ずつA1が遠征する。滋賀の
吉川喜継と
片橋幸貴は共に170cmを越える長身レーサーだが、ウエイトをコントロールして活躍している。特に片橋はB1からの2段階昇格で返り咲いただけに勢いは侮れない存在だ。
広島の
麻生慎介は、GⅠでこそ快音を響かせていないが、一般戦では安定な航跡を描いている。
松本博昭はこの7月から19期振りにA1に復帰。継続するためにも、モーター出しを頑張りたいところだ。
出走回数不足で今期はA2の
高野哲史だが、記念戦線でも活躍可能な力量を持っている。総合力が高く、握って回る展開になると真価を発揮する。A2の
蜷川哲平だが、2004年にはヤングダービーの前身である新鋭王座決定戦(徳山)を優勝。蒲郡では低勝率機を引いても独自のプロペラで水準以上に仕上げるシーンを目にする。通算40Vの
間嶋仁志はスロー水域からの巧みな戦略が持ち味。若手ではA2初昇格の
佐々木翔斗のスピード戦には注目が集まる。他にも
葛原大陽、
森貴洋、
河野真也、
楠原正剛、
篠田優也らは、モーター次第で大活躍しても驚けない。
愛知支部からは7名が参戦。
天野晶夫は前々期に16年続けたA1から陥落したが、一期でカムバックしたことで改めて地力の高さを証明した。純ホームの蒲郡で受けて立つ。
前期はA1ボーダーを超えられなかった
野中一平だが、毎年夏場の方が勝率を残すタイプ。実際に6月の津では、インから力強く押し切って通算6度目の美酒を味わった。今期は自身2度目の7点アベレージに挑戦中だ。
3月の前回当地戦では優出3着だった
吉島祥之。A2をしっかりキープして調子は落ちていない。
西村豪洋は5期続けてB1暮らしだが、2020年9月には当地で初Vを飾っており軽視は禁物。
樋口範政、
橋口真樹も勝率は4点台でも地元を走る時は割り増し評価が必要だ。4月から戦線に復帰している
籾山佳岳も見せ場は作りたい。